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出産後にいらした方のほとんどが、一回の施術で痛みから解放されています
「最近は増加傾向にある」とのこと。
30年ほど昔の話ですが、私は2回出産し2回とも恥骨結合離開で苦しみました。完治しないまま第2子を出産し、その後どこに行っても治りませんでした。当時は、恥骨結合離開はあまり認知されておらず、整形外科でコルセットを渡され「安静にしていないさい」で終わりでした。新生児抱えた母親に「安静にしていなさい」で終わりとは、随分冷たいものだと、悲しく思ったものです。
今は随分広く認知され、トコちゃんベルトもあるし、いろいろリハビリも紹介されているようですね。
恥骨結合離開になってしまったら、泣いている赤ちゃんを抱っこすることも大変な苦痛です。それでも、主に赤ちゃんを育てるのはお母さんですし、本当につらいものです。
私の場合は治す方法になかなか出会えず、随分とこじらせてしまい、冷え性・慢性腰痛・首肩コリ・胃腸は弱く・・・と、すっきりしない日々が続きました。25年くらいたってから、ようやくこの痛みから解放されました。それが、オステオパシーです。当時を知る人が驚くほどに、今では健康です。
その経験をもとに、妊娠・出産後で緩み歪んだ骨盤をもとに戻し、痛みの解消のお手伝いをしたい。いつもそう考えております。
このホームページを読まれている方は、おそらく、恥骨結合離開についてネットでいろいろ調べ、知識を沢山お持ちのことと思います。ですから、ここでは症状についての解説ではなく、経験から得たこととオステオパシーでどう変わるかを書いています。
どうぞ参考になさってください。
私の骨盤は左の図のようになっていました。
出産後、開いていた恥骨結合はくっついてきたのですが、残念なことに左右段違い、左の恥骨は下がったままでした。長時間、座ったまま、長い時間歩いたり、重い者を持ち上げる度に離開して痛みました。
また、仙骨が左回旋しています。正面から見ると、骨盤が左に開き気味、右の寛骨は前方内側に回旋していました。そのためか、いつも
首・肩こり、左腕のしびれ、腰痛、胃腸の不調などの症状がありました。
【施術後のイメージ図】
恥骨結合がキレイに整うと、痛みが解消するだけでなく、
1.両足にしっかりと体重がかかっている
2.地に足が着いている。床をしっかり踏める
3.姿勢がよくなる
4.呼吸が楽になる
5.動悸が治まる
6.腰痛がかなり軽減される
7.疲れにくい体になる
8.パフォーマンスの向上
9.冷え症からの解放
などの変化があります。
6については、この後に腰椎のアライメントを調整する必要があります。
床に足をつけて立ったときは、気持ちよく立てた喜びで走り出したくなりましたが、要注意!
これからリハビリをしていかないといけません。
長いこと使われていなかった、恥骨結合周辺、骨盤底筋群などが働くようにするリハビリです。
左の恥骨をあるべき位置に維持する、つまり、骨盤のバランスをよい状態にしておくための筋肉です。
週に1回の骨盤矯正と日常生活の中でできる筋力アップのリハビリを続けました。
1.仰向けになってできる殿筋を鍛えるエクササイズ
2.仰向けになり両膝をまげて軽く腹筋
3.軽いスクワット
などから始めました。
長時間歩くと左の恥骨が下がってしまい、また痛みだします。痛みをとても恐れていたのですが、治すことができるとわかったので、楽しむことを優先できるようになりました。
痛みと「恐怖」の関係については別のコーナーで書きたいと思っています。
その後も筋力アップのリハビリのメニューを増やし、負荷を上げ、「リハビリ」から「全身の筋バランスを整えるトレーニング」に意識が変わり、現在に至ります。
今では、子供のころから好きだったクラシックバレエを再開し、トゥシューズで動きまわっています。(「踊っている」と書きたいけれど、その姿は美的にどうなのかと(^_^;))
1.「重いものは持てない」「歩けない」「立てない」のは、怠けているのではないのだと、家族・周囲が理解すること。新しい命をこの世に届けるという大仕事をして傷ついたのですから、いたわって接してあげないとね!
2.自分を追い詰めないこと。
赤ちゃんの世話ができない、このまま治らないのではないか、歩けないままなのではないか、、、不安でいっぱいかと思いますが、必ず治ると信じてください。
3.腹式呼吸をしリラックスすること。
痛みをこらえているのが日常となることから、ふと気がつくと、体がぎゅっと固く緊張し、呼吸をとめていたり、浅い呼吸をしていることが多くなります。リラックスして背中を伸ばし縮めていた腹部を緩めて腹式呼吸をこころがけましょう。
4.しっかり骨盤の矯正をする
施術を受けるのは、産後一月ほど、悪露が終わってからがよいでと思います。
5.日常生活での姿勢に気をつける。
膝を崩しての横座り、脚を組んで椅子に腰かける、片脚に体重を寄せて立つ、、などしないように。
6.適切なリハビリを続ける
7.「リハビリ」から更に、「丈夫な体をつくるトレーニング」へ
8.膝の高さが恥骨よりも高くなる座面が低い椅子、ソファには座らない。
ソファのように深く沈み込む座り方は恥骨に負担がかかりよくありません。
今は、整形外科をはじめ様々な治療院で恥骨結合離開は広く認知されています。
出産後は、ホルモンバランスが不安定で、その影響はメンタルにも及びます。辛い痛みに一人で耐えていると、心までしぼみ固くなってしまいかねません。
私のように長い間抱えてこじらせないよう、症状があれば、早めにご相談なさるのがよいでしょう。
これまで施術してきた方々は、1回の施術で痛みが解消しています。
(特に他に機能的・器質的に異常がない場合)
骨盤・腰椎の歪みを正しても、筋力が弱り、よい状態を保つことができない場合があるので、念のために一か月後にもう一度診ることにしています。
1回目は、痛くて歩けず出張施術をした場合でも、次回は歩いてこれるようになっています。
たいていの場合は、2回の施術で安定しています。
当院では、お一人お一人の体の状態と心に寄り添い、丁寧にお話を聞いて施術いたします。
日々の生活の中でできるリハビリ、注意点もお伝えいたします。
恥骨結合離開で苦しむ方々のお役に立ちたいと望んでおります。